メンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種のお勉強 第13回 心の健康づくり計画の 作成と実施

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第5章 第2節 心の健康づくり計画の作成と実施

学習のポイント

1. メンタルヘルスケアを継続的かつ計画的に推進するために、事業者には「心の健康づくり計画」の策定が求められます。

2. メンタルヘルスケアの体制づくりでは、既存の安全衛生体制の活用と、活動のルールを定めた文書体系の作成が必要となります。

3. 心の健康づくり計画の展開では、目標と具体的計画を策定し、実施後に達成状況を評価することが重要です。

4. メンタルヘルスケアを「労働安全衛生マネジメントシステム」に統合して、効果的に展開することが望まれます。

 

(1) 事業者の方針表明に基づく体制づくり

「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(新メンタルヘルス指針)では、メンタルヘルスケアを継続的かつ計画的に推進するため、事業者に「心の健康づくり計画」の策定を求めています。

「心の健康づくり計画」で定める事項は以下のとおりです。

① 事業者がメンタルヘルスケアを積極的に推進する旨の表明に関すること。

② 事業場における心の健康づくりの体制の整備に関すること。

③ 事業場における問題点の把握およびメンタルヘルスケアの実施に関すること。

④ メンタルヘルスケアを行うために必要な人材の確保および事業場外資源の活用に関すること。

⑤ 労働者の健康情報の保護に関すること。

⑥ 心の健康づくり計画の実施状況の評価および計画の見直しに関すること。

⑦ その他、労働者の心の健康づくりに必要な措置に関すること。

安全衛生体制制の活用:安全衛生活動は、事業者のリーダーシップの下、職場ラインが中心となって機能し、さらに労働者の安全衛生への参加意識を高めます。また、安全衛生に関する事項を審議する場
として「安全衛生委員会(または衛生委員会)」が存在し、通常委員会の事務局を担当部門が担います。

企業・事業場の規模によって、産業保健スタッフの存在や能力は大きく異なります。

医療機関やメンタルヘルスサービス機関に対する質の評価が十分に行われていない状況では、適切な連携機関の確保には大きな課題があります。

体制づくりのもう1つの要素として、活動のルールを定めた文書体系の作成が必要です。

文書は、方針→システム文書→実施要領書(手順晝) →様式、の順に体系化します。

 

(2) 心の健康づくり計画の展開

心の健康づくり計画の展開にあたっては、一定期間に達成する目標と具体的計画を策定し、実施後に達成状況を評価することが重要です。

方針との関連が明確な目標を設定する必要があります。目標は、活動の成否や達成具体的な数値として設定することが望ましいとされます。

また、目標の達成度合いを評価できる指標が必要です。

3種類の評価指標
(下表参照)

① アウトカム評価:目的そのものが達成できているどうかの評価

② パフォーマンス評価:アウトカム評価に繋がる途中の指標

③ プロセス評価:手順や計画に基づいた実施状況の評価

 

3種類の評価指標例

メンタルヘルス関連疾患の減少を目的としたプログラムの場合

評価指標具体例
アウトカム評価·メンタルヘルス関連疾患による自殺者数
·メンタルヘルス関連疾患による休業者数、休
業日数
パフォーマンス評価・ストレスを強く感じる労働者の割合
・ストレスチェックによる高 ストレス者の割合
・ストレスチェックによる集団の健康リスク
・心理相談·対応の実施件数
・職場のコミュニケーションがよいとする従業
員の割合
プロセス評価・管理職教育の実施回数、参加率
・従業員教育の実施回数、参加率

 

年間計画を策定し、その進捗状況を毎月開催される安全衛生委員会などで確認していくことが望ましいでしょう。

計画の実施状況や目標の達成状況は、一定期間ごとに評価される必要があります。

目標が達成できなかった場合には、原因を分析して改善を行う必要があります。

つまり、Plan :立案→Do :実施→Check :評価→Action :改善 というマネジメント·サイクルを回すことです。

(3) 心の健康づくりの労働安全衛生マネジメントシステムへの統合

法令遵守を超えた自律的労働安全衛生活動の必要性が叫ばれ、その具体的な仕組みとして、「労働安全衛生マネジメントシステム」(OSHMS)の導入が推奨されています。

OSHMSを導入している事業場または導入を検討している事業場では、メンタルヘルスケアをOSHMSに統合して、効果的に展開することが望まれます。

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