メンタルヘルスマネジメント検定2種のお勉強09 産業ストレスの基礎知識

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メンタルヘルスマネジメント検定2種の要点9回目のはじめに

ストレスを理解するためには、ストレス増加の社会的背景を把握することが重要です。またストレスから疾病につながるモデルとして、職業性ストレスモデルを理解することも必要です。

産業ストレスについて

下の図は米国立労働安全衛生研究所(NIOSH)が紹介している最も包括的な職業性ストレスモデルです。

 

モデルによると、職場環境や人間関係、仕事の質や量、将来性、仕事のコントロールや責任など、様々な仕事上のストレッサーが心理的負荷となる事がわかります。心理的な負荷を受けると、心理的反応、生理的反応、行動化といったストレス反応が現れます。

ストレス反応を放置したり、ストレッサーが強くかつ長期的に継続すると、個人のストレス耐性の限界を超えてしまいます。そうすることで何らかの健康障害が発生することになります。

 

職場のストレッサー以外の要因

これまでの図で示したように、ストレス反応の強さに影響を与えるものとして、職場(仕事)のストレッサーだけでなく、仕事以外の要因、個人的要因、そして緩衝要因があります。

仕事以外の要因としては、家族や家庭、地域などからのストレッサーがあります。仕事上のストレッサーと仕事以外の要因がどれほど強いかによってストレス反応の現れ方が変わってきます。

また年齢や性別、性格や行動パターン、自己評価といった個人的な要因もストレス反応の現れ方に大きな影響を与えます。そして緩衝要因もまた、ストレス反応に大きな影響を与えることにあります。

緩衝要因とは、社会的支援のことで、会社であれば上司や同僚からのサポート、家庭であれば家族からのサポートをいいます。これらの緩衝要因が強ければ、ストレス反応を軽減することにもつながります。

 

若年労働者のストレスについて

就業後3年以内に転職・退職する新入社員の割合

大卒者:37% 高卒者:50% (労働経済白書2008年度版)

 

若年労働者の一部で増えているメンタルヘルス不調の特徴

  1. 仕事上の役割や人間関係の問題で、容易にメンタルヘルス不調に陥り、休業・休職をする例が増加しています。
  2. 「組織への帰属意識が希薄」「自己愛が強い」「自己中心的」「責任感が弱いまたは欠如している」「協調性や忍耐力が乏しい」「人格的に未成熟」「外罰的傾向」等の特徴が挙げられます。

上記に対して、生活指導のほか、帰属意識・役割意識の改善が重要となります。

 

年齢層別のストレスの特徴

新入社員・若年労働者の特徴

仕事上のストレス

・人間関係や役割に伴う葛藤

・仕事の適性の問題

・給与や処遇に対する不満

家庭・プライベートのストレス

・親からの自立

・異性との交際

結果として下記の影響が懸念されます。

・メンタルヘルス不調に陥る

・転職や退職する者が増加傾向にある

 

青壮年労働者の特徴

仕事上のストレス

・職場の第一線の担い手

・仕事の負担増による過重労働

・自己の実績と部下の管理への同時要求 (プレーイングマネージャとしての役割)

家庭・プライベートのストレス

・家庭を持ち、家庭の役割を担う年代

※これは同時に緩衝要因ともなりうるもので、促進要因ともなります。

結果として下記の影響が懸念されます。

・メンタルヘルス不調に陥る

・自殺の発生頻度の高い年代

 

中高年労働者や管理職の特徴

仕事上のストレス

・指導的立場に立つ人が増える年代

・業績への要求

・部下への管理監督の要求

家庭・プライベートのストレス

・心身の機能の衰え (体力、記憶力、新しい環境への適応力の低下)

・家庭内での役割分担によるストレスの増大 (子供の問題や親の介護など)

結果として下記の影響が懸念されます。

・メンタルヘルス不調に陥る

・自殺の発生頻度が大きい年代

 

高年齢労働者の特徴

仕事上のストレス

・定年後の再雇用や定年延長

・給与や処遇に関する改善要求が高い

家庭・プライベートのストレス

・体力の衰え、記銘力、想起力の低下

・親の介護、親族の死、自分の持病

結果として下記の影響が懸念されます。

・自分自身の心身両面での健康管理が重要です。

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